久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「人生の特等席」

 テレビ放映されたものを視聴。クリント・イーストウッド主演作品。

 自身の老いを自覚しながらも、頑固に仕事を続ける野球選手のスカウトマンである主人公。そんな彼を心配した娘は、父親のスカウトの仕事に付き添うことになるのだが……というお話。

 頑固な父親と、父親に疎まれていると思い込んでいた娘。二人が衝突を繰り返しながらも、改めて互いと向き合っていく様子が、静かに描かれている作品でした。同時に、老いた男の頑固な仕事ぶりが報われるお話でもあったように思います。

 最後は感動するというよりも……何というか、ほっと安堵したような気持ちを抱きました。老いた体は思うように動かず、病も抱え、その老い故に疎まれたり軽んじられたりもするけれど……その頑固ぶりが報われることもある。見終わって、良かったなぁとつい呟いてしまいました。私も歳をとってきたので、こういった作品を見ると、老人の方に感情移入してしまうんですよね。

 ちょっと地味な感じですが……良い映画だと思いました。

 

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