久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「カートグラファー」ソロプレイ

 ファンタジー世界の地図製作を題材にした紙ペンゲーム。女王の勅命に応えて地図を作成し、より高得点を目指そうといった感じのゲームです。ソロプレイもできるということで、遊んでみました。以下の説明・感想は、ソロプレイのものとなります。
 場に、女王の勅令を表す勅令カードを4枚並べ、そのカードの下に勅令の内容となる得点カードを1枚ずつ置きます。ラウンド進行を示す季節カードを春夏秋冬の順番になるよう積んで場に置き、探索カードに怪物の待ち伏せカードを1枚加えてシャッフルして山札とします。そして、地図を描き込む地図シートに自身の名前を記入したら、準備完了となります。
 ゲームは、山札からカードを引いて場に置く探索フェイズ、探索カードの内容を地図シートに描き込む測量フェイズ、季節(ラウンド)の終了を確認する確認フェイズ……の順番で進んでいきます。
 測量フェイズでは、探索カードに描かれた地形を選んで地図シートのマスを囲んだ後、土地の種類を選んでそのアイコンをマスの中に描き込んでいきます。探索カードに描かれた土地の種類は、森林、村落、農場、水域の4種類、それに待ち伏せカードに描かれた怪物があります。怪物以外の土地は、地形を回転・反転させて描き込むこともできますが、地図シートに最初から記載されている山岳や荒野、それに既に地形が描き込まれているマスの上に、別の地形を重ねて描き込むことはできません。怪物の出現を表す待ち伏せカードは特殊なカードであり、そのカードの指示に従って、地形を反転・回転させることなく地図シートに描き込まなければいけません。効果を使用した待ち伏せカードは、その後ゲームから除外されます。また、探索カードの中には特殊な「廃墟」のカードもあり、このカードを引いたときは、続けて探索カードをもう1枚引いてその地形を、地図シートに描かれている廃墟マスに重ねるようにして描かなければなりません。地形の中には、その形を描き込むことによって、地図シートの金貨トラックに印をつけられるものもあり……また、地図シートに描かれている山岳の上下左右の4マスを埋められたときも、金貨トラックに印をつけることができます。
 測量フェイズを終えたら、確認フェイズへと移り……場に表にして並べられた探索カードに書かれている数値、その合計が、ラウンドを示す季節カードに書かれている数字未満の場合はそのラウンドを続け……合計が季節カードの数字以上となった場合は、そのラウンドは終了となり、ラウンドの得点を計算することになります。季節カードに書かれているアルファベットの勅令カード、その下に置かれている得点カードの内容に従って点数を計算し、それに印がつけられている金貨トラックの数を足し……地図シートに怪物が描き込まれている場合は、その周囲の空きマスによって点数が引かれることになります。
 ラウンドの点数を計算したら、地図シートにそれを記入し……表にした探索カードを山札に戻し、それに新たに待ち伏せカードを1枚加えてシャッフルして次の山札を作ります。それから季節カードを1枚取り除いて次の季節(ラウンド)へと移ることになります。
 こうしてゲームを続け……春夏秋冬、4ラウンドを終えたところでゲーム終了。各ラウンドの得点を合計し……ソロプレイでは、その合計点から、ゲームで使用した4枚の得点カードに記載されている点数の合計をマイナスして、最終的な得点を計算します。その得点が30点以上となれば、もっとも名誉な「伝説の製図家」の称号を得ることができます。
 ファンタジー世界の地図を作っていくことが楽しい紙ペンゲームでした。そのラウンドで使用する得点カードの内容を確認して、より大きな村を作ったり、山と山を森で繋げたり……いろいろ考えてマスを囲い、埋めていくのが面白いゲーム。突然の怪物の出現によりマスが埋められてしまい、予定が狂わされてしまうこともあったりして……でもそれもまた、過酷なファンタジー世界を冒険しているような気分を味わわせてくれる感じで、楽しかったです。
 得点カードの内容がちょっと難しく、ラウンドごとの得点計算で地図シートのマスを確認するのが大変だったりもしました。高得点を狙いやすい得点カードもあれば、得点を伸ばしにくい感じのカードもあり……その組み合わせ含めて、そこはちょっと運の要素もあるように思えました。
 何度かチャレンジし……一応、27点が今のところ最高点。最高の称号には届きませんでしたが、一つ下の「熟練の製図家」の称号を得ることはできました。
 複数人プレイでは、待ち伏せカードの扱いが変わり……待ち伏せカードが引かれた際は、カードの指示に従って地図シートを他のプレイヤーに渡し(同時に自分も他のプレイヤーの地図シートを受け取り)、その地図シートに他のプレイヤーが怪物を描き込むことになります。紙ペンゲームは、複数のプレイヤーで遊んでも、ソロプレイ感が強くなることが多い感じですが……こういったルールで他のプレイヤーとの関わりができるというのが、ちょっと独特で面白いですね。いつか複数人プレイでも遊んでみたいです。