久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「ライリウム」ソロプレイ

 海底図書館とそこに住む少女、という背景設定を持った紙ペンゲーム。ソロプレイもできるということで、遊んでみました。

 ゲームは、本を本棚に収める「所蔵編」と、収めた本を読む「読書編」の二部構成。

「所蔵編」では、蔵書カードと4面ダイスを使って、本棚に収める本(ブロック)の形と、本の種類を決めます。本は図書館シート上部の本棚に描き込み、本の種類はその隣の蔵書管理表に丸をつけていきます。本棚に本を描き込んでいった際、一マスだけ空けられたマスには「魚」を描き込むことができ、「所蔵編」終了時、「魚」が一匹だけ存在する行・列ごとに点数がもらえます。また、二マス以上の空きマスには「泡」を描き込まなければならず、「泡」が描かれたマスはマイナス点となってしまいます。

 蔵書カードの山札が二回尽きたところで、前半の「所蔵編」は終了。「魚」と「泡」による点数を計算した後、後半の「読書編」に移ります。

「読書編」では、6面ダイスを使い、その出目に従って図書館シート下部の本を塗り潰す等していきます。この際、本の種類を一つ選ぶのですが、本によって守らなければいけないルールと得られる点数が異なっています。選択した本を塗り潰す等したら、蔵書管理表の選んだ本の丸も塗り潰します。また、ルールによってどの本も選ぶことができなかった場合も、蔵書管理表の丸を一つ選んで塗り潰す必要があります。蔵書管理表の丸が塗り潰され、本の選択ができなくなったところで後半の「読書編」も終了。本ごとに点数を計算し、それを前半の「魚」と「泡」による点数に加えて、最終得点を出すことになります。その得点がより高かったプレイヤーが勝者となります。

 パズル+ダイスゲームといった感じの紙ペンゲーム。

 前半の「所蔵編」では、得点となる「魚」を描き込むために、一マスだけ空きマスができるように本を描き込んでいかなければならないのですが……各行・各列に描かれる「魚」が一匹だけになるように、加えて「泡」が描き込まれないよう二マス以上繋がった空きマスは作らないようにするというのが、なかなか難しい。ゲームが進むにつれて本棚のスペースも減っていくので、思うように本を描き込むことができず、最後の方はパスせざるを得ないこともありました。また、後半の「読書編」を考えて、本の種類も選ぶ必要があり……描き込む本の形と本の種類、どちらを優先するかで悩まされることが多々ありました。

 後半の「読書編」は割とシンプルなダイスゲーム。前半で本の種類をしっかりそろえておかないと、後半の「読書編」で点数を得るのがとても難しくなってしまい……ただ蔵書管理表の丸が塗り潰されるだけで、まるで点数が得られないときも結構ありました。後半は運の要素も強い感じですね。

 総じて……全体的にルールは簡単で、遊びやすい紙ペンゲームでした。前半の程よく悩まされるパズルと、後半のダイスの出目に一喜一憂するダイスゲーム、二種類のゲームが一度に遊べるところがユニークで面白い。海底図書館とそこに収められている本という設定によって、前半と後半、二つのゲームがうまく繋がり、可愛くお洒落な雰囲気が保たれているところも良かったです。

 一ゲームが短めなので、繰り返し遊べるところも良いところ。一ゲーム終わると、またもう一回と、繰り返し遊びたくなりますね。

 何度か挑戦し、今のところ20点が最高点。もう少し上の点数を目指したいところです。