久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「アークドルルーアの冒険」

 80年代頃のテレビゲームのアクションRPGを思い出させるような、ソロプレイ専用のカードゲーム。国を救うために、塔の頂上を目指す巫女。「魔法の指輪」の力で移動方法を変え、時にその場の魔法を発動させながら、罠に耐え、敵を回避してフロアを攻略していこう、といった感じのゲームです。
 場に入口カードと出口カードを繋げて置き、入口カードの上に巫女を表す巫女マーカーを置いて、その巫女の現在の移動魔法(コマンド)を表すカードを手元に置きます。攻略するフロアとすでにクリアしたフロアの探索カードをシャッフルして山札とし……そこから四枚を最初の手札として引いたら準備完了となります。
 ターンは、巫女マーカーの置かれた探索カードから魔力を得る魔力供給ステップ、山札からカードを一枚引くドローステップ、手札から探索カードを一枚出して場のカードに繋げる探索ステップ、巫女が行動するアクションステップ、ターンを終えるターン終了ステップ……の順番で進んでいきます。
 アクションステップで行えるアクションは、巫女マーカーの移動、移動魔法(コマンド)の変更、巫女マーカーが置かれている探索カードに記載された魔法の発動……の三つ。各アクションは、魔力供給ステップで手に入れた魔力を消費して行い、魔力がある限り自由に行えますが、余った魔力はターン終了ステップで失われてしまうので、次のターンに持ち越せないというのが難しいところ。探索カードには巫女を苦しめる罠のカードや、巫女の侵入を阻む敵のカードもあり……罠は侵入する際に必ず発動し、敵のカードは侵入するための移動魔法が限られているというのも難しいところですね。
 各フロア攻略に必要なだけの鍵を手に入れ、巫女マーカーを出口カードの上に移動させることができたら、そのフロアはクリア。場に並んでいる探索カードの一枚を入口カードと出口カードの間に「柱」として置き、そのフロアに使用した探索カードに次のフロアの探索カードを混ぜて新たな山札とし……次のフロアの攻略に挑むことになります。
 ユニークなのは、ゲームが行き詰ったときに行える「コンテニュー!」の選択があるということ。手札から探索カード一枚を選んでゲームから除外し、場に並んだ探索カードを集めて山札を作り直し、そのフロアの攻略を最初からやり直すことができます。未攻略のフロアの探索カードと、新しいフロアの山札を混ぜずに箱にしまうことで、ゲームを「セーブ」できるというのもユニークなところですね。
 ターン終了ステップの際、巫女マーカーは必ず新しく場に並べられた探索カードか出口カードの上に置かれていなければならず……巫女を移動させられなくなったり、出口カードに到達できなくなったりして、「コンテニュー!」を選択するつもりもない場合は、ゲームオーバーとなります。ゲームオーバーを選ぶことなく、全六階の塔を攻略することができれば、ゲームクリアとなります。
 昔のテレビゲームを思い出させる雰囲気を楽しめるカードゲームでした。敵や罠など障害が多く……魔力はターンごとに使い切りで、魔力供給ステップで巫女マーカーが置かれている探索カードの魔力しか、そのターンでは使うことができないというのが本当に難しいところ。探索カードをどのように繋げて、巫女を進めていくべきか……フロア全体のデザインを考えていくのが大事なゲームでもありました。
 一応、一回の「コンテニュー!」で、三階までクリア。そこで一旦セーブしました。次は四階フロアからチャレンジする予定です。