第17回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞した表題作と、もう一本短編を収録した短編小説集。
受賞作「少女禁区」は、呪術師たちの生きる村で、親殺しの疑いのある強力な呪術師の少女と、彼女に玩具のように弄ばれることになった少年の物語。
もう一本の収録作「chocolate blood,biscuit hearts.」は、大企業を支配する父親、彼の死後もその呪縛から逃れられないでいる姉弟の物語。
どちらも、幼い少年少女の、苦しくそして切ないまでの思いが印象的な作品でした。
最後の一文による、お話の締め方もとても良かったです。