「ウォーロック・マガジン」第9号付録。「ソロアドベンチャーコンテスト」の入選作品です。
村がモンスターの襲撃を受けるなか、父親に逃げるよう言われた少年。果たして少年の運命は……といった感じで始まる物語。主人公の心情描写が丁寧に書き込まれた、非常にストーリー性の高い作品で、今までのソロアドベンチャーとはちょっと違った雰囲気が感じられました。冒険の中で明らかとなっていく苦い事実と、切なさを伴いながらも救いのあるエンディング。ゲームクリアをしたとき、その達成感と一緒に、短編小説を一本読み終えたような満足感を味わうことができました。
ゲームとしての難易度はそう高くない感じで、適切な選択肢を選んでいければ、クリアすることは難しくないように思えました。判定や戦闘等、「トンネルズ&トロールズ」の基本を一通り体験できるような感じにもなっているので、「T&T」やソロアドベンチャーを遊んだことのない人への入門としても良い作品のように思えました。
面白い作品でした。