久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/諸諸感想・レビュー等

ミステリ

「puzzle(パズル)」

廃墟マニアしか訪れないような孤島で見つかった、不可思議な三体の死体。その地を訪れた二人の男は、事件について対話していくのだが……といったお話。 推理小説というよりも、奇妙な味の小説といった感じに思えました。真相を推理するよりも、独特な雰囲気を…

「探偵ガリレオ」

東野圭吾さんのミステリー小説。短編集で、5話収録されています。 超常現象としか思えないような不可思議な事件を、物理学者の主人公、湯川が科学的に解き明かす……という内容。科学には疎い私ですが、説明はわかりやすく、娯楽作品として面白かったです。ホ…

「長い腕」川崎草志

第二十一回横溝正史ミステリ大賞受賞作。 ちょっと変わった雰囲気の作品に思えました。伝奇ミステリーに近いような感じも。 独特の感じが面白かったです。長い腕 (角川文庫)作者: 川崎草志出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2004/05/25メディア: 文庫購入: 2…

「水車館の殺人」綾辻行人

積み消化。館シリーズの第二作目。 巨大な水車を持つ館、水車館。仮面をつけ、車椅子に乗った館の主人は、一年に一度だけ、画家だった亡き父のファンである客を数人、館に招待していた。その館で一年前に起きた殺人事件。事件の真相に疑問を抱き訪ねてきた男…

「儚い羊たちの祝宴」米澤穂信

名家のお嬢様や、それに関わる女性たちの周りで起きる残酷な事件を描いた、連作ミステリー。大学に通うお嬢様たちの読書サークル「バベルの会」という設定が、各短編を緩く繋いでいます。 雰囲気作りの非常に上手い作品集。大正や昭和初期の上流階級を思わせ…

「七つの危険な真実」

文庫オリジナルアンソロジー。一応、ミステリーのアンソロですね。 小料理屋を舞台に、いけ好かない客によって結び合わされる意外な縁を描いた、乃南アサさんの「福の神」と、ありきたりな誘拐事件に隠された真実を描いた、連城三紀彦さんの「過去からの声」…

「ふたりのシンデレラ」鯨統一郎

劇団が合宿中の孤島で起きた事件。主役の配役で揉めている中、火事が起き、一人は焼死、一人は重傷の上記憶を失い、そして一人は失踪してしまうが……。 裏表紙の、「事件の証人であり、犯人であり、犠牲者で、探偵役で、ワトソン役で、記録者で、容疑者で、そ…

「QED 六歌仙の暗号」高田崇史

七福神と六歌仙に隠された謎と、現代で起きた連続怪死事件を解き明かす歴史ミステリ。 密室、ダイイングメッセージと、歴史薀蓄と解釈だけでなく、ミステリーらしい仕掛けもあって楽しい作品でした。 一応日本文学科卒業生なので、古今和歌集仮名序や六歌仙…

「殺人犯はわが子なり」レックス・スタウト

勘当した息子を探して欲しいという依頼を受けた探偵。調査を進めると、殺人事件で公判中の被告に同じ頭文字を見つけ、探偵は被告の無罪を証明しようと調査を続けていく……という内容。 自身は出歩かず、部下の調査員に情報を集めさせるというあたり、一種の安…

「九杯目には早すぎる」蒼井上鷹

第26回小説推理新人賞受賞作「キリング・タイム」を収録した短編集。短編5本に、掌編4本が収録されています。 短編には、どれもちょっと頼りない雰囲気の男が出てきます。その頼りなさ故に、どの男もどうしようもない結末に進んでいってしまいます。でも…

「栄光一途」雫井脩介

雫井脩介さんのデビュー作で、第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作。 中心のテーマはスポーツのドーピング問題。オリンピック代表候補の柔道強化選手2名へのドーピング疑惑を、強化チームの女性コーチが調査するというもの。 キャラクターの魅力は、主人公…

「OUT 下巻」桐野夏生

下巻読了。犯罪を犯した主婦たちのその後が描かれていく下巻。各人各様といった感じで、それぞれ相応しい末路というか、最後が描かれていくのは本当に上手いなぁと思わされました。意外な展開に進んでいくのに、各キャラの心情が納得できるので無理がないで…

「OUT 上巻」桐野夏生

日本推理作家協会賞受賞作。米国エドガー賞にもノミネートされた有名な作品ですね。今さらですが読みました。文庫なので、まずは上巻から。 深夜パートの主婦が殺してしまった夫の死体を、他のパート仲間がバラバラにして捨て、自分たちの犯罪を誤魔化そうと…

「推理小説作法」土屋隆夫

推理小説を書くための心構えとか、注意すべき点とか、その辺を再確認するために手に取ってみました。 よくある小説指南書と違って、推理小説の在り方に対しての著者自身の考え方や心構えなどが熱く語られていて、読み物としても面白かったです。テーマの選び…

「本格短編ベスト・セレクション 紅い悪夢の夏」

「本格ミステリ01」を二分冊文庫化したものの一冊目。小説六本、評論二本を収録。 正統派の短編ミステリといった印象を受けました。割りとオーソドックスなものばかりで、もうちょっと奇抜なものがあってもよかったかなぁとも思ったり。本格ミステリの短編集…

「ミステリー傑作選・特別編5 自選ショート・ミステリー」

33名の作家の作品が掲載された、ショート・ミステリー集。書き下ろしの作品はないみたいでしたが。 トリック中心よりも、雰囲気重視の作品が多かった気がします。トリック中心だと、推理クイズみたいになってしまうからでしょうかね? トリック中心は敢え…

「QED 百人一首の呪」高田崇史

第9回メフィスト賞受賞作です。 百人一首にまつわる謎を解く、歴史ミステリ。一応現代で起きた殺人事件も絡んできますが、関連性は薄く、中心は百人一首についての蘊蓄と謎解きです。本格推理を期待して読むと、ちょっと肩透かしかもしれません。歴史ネタが…

「ナイフが町に降ってくる」西澤保彦

なにか疑問を抱くと時間と止めてしまう「癖」を持った青年末統一郎と、その時間停止に巻き込まれた女子高生真奈。二人は、その時間が停止した町中の至るところで、まったく同時にナイフを刺されたとしか思えない被害者たちを発見する。時間を再び動かすには…

『魔術はささやく』宮部みゆき

『ブレイブストーリー』のCM見ていて、「そういえば、宮部みゆきさんの長編って読んだことないなぁ……」と思ったので、本棚で積読状態だったのを引っ張り出して読んでみました。 日本推理サスペンス大賞受賞作とのことですが、確かに面白かったです。事件の真…

5分間ミステリー

すごい懐かしい雰囲気の本でした。子供の頃読んだ名探偵クイズとかが思い出されます。 あとがきにも書かれていましたが、ミステリー・クイズというよりは「なぞなぞ」ですね、これは。ミスリードを見破って謎を解くというよりも、ちょっとした証言の矛盾を見…